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男子20km競歩、スピード勝負の20km競歩、しかし、スピードがあるだけでは代表にはなれない 展望③-2

20km競歩で有力な代表候補なる選手を改めて紹介すると
○池田尚希(世界陸上ドーハ大会5位入賞・2018年世界競歩チーム選手権個人金・団体)
世界で勝ったことがある、この経験は大きいです。昨年の日本選手権はスパート合戦で高橋選手に負けましたが、勝ちたい気持ちが強すぎて慎重になり過ぎた面があり力負けではなかったと思います。世界陸上で5位入賞ながらもメダルに届かなかった悔しさを代表選考にぶつけてくるでしょう

○高橋英輝(世界陸上ドーハ大会9位、日本選手権4連覇中)
国内無敵で日本選手権を4連覇中。海外で結果が出ず苦しんでいたが、世界陸上ドーハ大会では惜しくも入賞は逃すも9位。「速さ」に「強さ」が追いついてきました。得意とする日本選手権20km(神戸)で5連覇で代表内定を目指したい

○藤澤勇(2018年世界競歩チーム選手権個人7位・団体金)
ロンドン・リオ五輪と2大会連続で20km代表。五輪イヤーの選考会ではしっかりと結果を残せる調整力が今回も発揮できるか?がポイント。勝負をあせらず先頭に出るタイミングを落ち着いて見極めれば3大会連続での五輪出場も見えてくると思います。

○松永大介(リオ五輪7位入賞・世界ジュニア選手権金)
10000m競歩の日本記録保持者、日本で唯一37分台で10000mを歩いてます。リオ五輪も強気のレースで一時はメダルも狙える戦いをしましたが粘って20km競歩日本人初の五輪7位入賞。世界ジュニアでも金を獲っているので「勝つ」レースが出来るはず。勝ちきるレースが出来る選手。選考レースでぜひ発揮して欲しいです

〇西塔拓己 (世界陸上モスクワ大会6位入賞)
世界陸上モスクワ大会では11年ぶりに同大会での日本人として入賞を果たし、ロンドン五輪代表にもなっている実力者。高速化する20km競歩に苦しんで最近は結果は残せていないが、世界陸上入賞者としての意地もあるはず。五輪代表になれる可能性は決して低くは無いと思います

主な有力選手は5名。この5名の壁は高いが1時間20分前後の選手にもチャンスはあるはずです。

20km競歩で着差は僅かです。
昨年の日本選手権、能美大会ともに1秒差の着差順位が決まっています。
日本選手権では1位(高橋)2位(池田)の着差は僅か1秒で3位(山西)はトップ10秒以内
全日本競歩(能美)では2位と3位は1秒差、トップ(山西)と3位(池田)の差はやはり10秒差でした
つまり、1kmの平均ペースだと僅か0.5秒。

実力伯仲で、こうなるとどこで効果的にレースを作ることが出来たか(スパートできたか)
先にスパートすると、ペースメイカーに使われる恐れがあり、かといってスパートが遅れると
一気に置いていかれる可能性もあり。
スパートを掛け切る「勇気」が大切になってきます。
そして、「加速力」
スピードがあっても、他の選手も17分台を持っているスピードを出すのが得意な選手ばかり。
簡単に振り切ることはできせん。
短い距離で一気にスピードを上げきる「加速力」がないと、勝ちきれないでしょう。

「勇気」「加速力」、この2つを兼ね備えた選手が東京五輪代表の座に近いと思います。

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