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2022世界陸上オレゴン大会 放送席から見た男子20㎞レビュー 横綱相撲を薄氷と表現できる「強さ」
全てを受け止めて勝ち切る
-誰も前に出ないなら出る
-集団にも控える
-誰かが出れば着く
-スパートされたらスパート返しをする
-脅威的なラップでも歩型違反をしない
これは今大会で山西選手がした事です
意図したとしても、意図しなかったとしても
反応し、対応する。
山西選手がただただ強かった
その結果としての「連覇」だったと思います。
山西選手はインタビューで「薄氷の勝利」とコメントしていましたが、
内容は前述の通り、横綱相撲。
解説で使った横綱相撲、というフレーズは咄嗟に出た言葉ですが、
専門誌のニュースサイトでも真似されるくらい(笑)的確な表現でした。
池田選手の東京五輪よりもレベルアップしたレースでした。
山西選手を一番マークしていたのは、海外の強豪選手ではなく池田選手でしょう
終始落ち着いて展開を読み、山西選手の15kmのスパートをガシンバ選手とすぐに追いかけ
結果としては「銀メダル」に結びつけました。
そして一時は山西選手を引き離そうと前に出掛けた瞬間もありました。
そのスパートのタイミングも素晴らしいタイミングでしたが、
相手が最強の山西選手だったというだけの話しで池田選手はミスは1つもしていないと思います。
最後に山西選手にスピードで負けたのは「フォームの質の差」だと思います。
しっかりと肘引ける腕振りの山西選手は体幹使って蹴る動作に結びつきやすく、スピードが出しやすいです
しかし、池田選手は肩が前後に動く腕振りなので上体がやや回る分、
体幹を使った下半身への力の連動がや甘くなり、スピードを腕振りから作り難くなります。
このフォームのわずかな差が苦しいラストラップで
脅威的な3‘40/kmを作れたか、作れなかったか?を分けた差だと思っています。
住所選手は、安定したレースが出来ていました。
この初出場での初入賞には森岡コーチの取り組みが素晴らしかったと思います。
世界大会で入賞するなど豊富な経験があり、
焦らずにじっくりと練習しレースを作れたのが良かったと思います。
それをやり切れた住所選手。
この2人だからこそもたらした初出場初入賞でしょう
高橋選手は、今回も悔しい結果になりました。
放送席から彼のインタビューでまずは周囲への「感謝のことば」と、
そのサポートに応えられなかった「自分への不甲斐無さ」のコメントに苦しい思いを毎回してきました。
今回も放送途中から高橋選手が遅れ出し、厳しい結果になることが予想された時に、
「止める」とかネガティヴな言葉が出たらどうしよう…っと感じていましたが、
「まだ、頑張りたい気持ちがある」
という言葉に個人的に救われた気持ちがしました。
私が世界陸上で入賞したのは30歳
28歳の高橋選手にはまだまだチャンスがあり実力を出せれば、入賞以上の結果もついてくると思います。
海外勢では、中国がタイムを出せておらず、
この大会に調整してきている、思いきや普通に調子が悪かったようです(苦笑)
ただ、銅メダルを獲得したものの女子も決して良い結果では無かったので、
中国チームとして強化が上手く回っていないのでは?っと感じました。
ガシンバ選手は、アフリカ勢としてメダル獲得まで惜しいレースをしました
3月世界競歩チーム選手権での銅メダル獲得がラッキーパンチでは無かった、ということを証明しました。
カルストローム選手(スウェーデン)は、前回大会に続いて銅メダルを獲得しました。
2大会連続で銅メダルを最後最後でガシンバ選手を交わして決めました。
このことが意味するのは、2大会連続で銅メダルを獲得した
というだけではなく、同一大会で2つ目のメダルを狙える権利を手にした!ということです
カルストローム選手は35㎞競歩にもエントリーしており、3月世界競歩チーム選手権35㎞では金メダルを獲得しています
つまり、35㎞競歩の有力なメダル候補です。
同一世界陸上で2つメダルを獲得した選手は記憶していません。(五輪ではコジェンニョフスキー(POL)などがいます)
35㎞競歩でもメダル獲得なれば間違いなく快挙です。
ぜひカルストローム選手に注目してください!
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少しでも、この世界状況の中、何かできればと、当分以下のリンクを載せていきたいと思います
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